全国18,000人のキャンプ王ファンの皆様、ご機嫌いかがでしょうか?
今日はちょっといつもとは違って、真面目な話をします。
先日、福岡県でテントが全焼し一人が亡くなるという痛ましい事故が起きました。
キャンプ場のテント火災、遺体は69歳男性…福岡・篠栗(産経ニュース)
http://www.sankei.com/west/news/180218/wst1802180037-n1.html
原因はカセットガス式のストーブが寝袋に燃え移っての火事とのことで、おそらく、カセットガスストーブを点けたまま寝てしまい、寝袋に引火したのではと思われます。
ちなみに、カセットガス式のストーブですが、私も出始めの頃に購入して使ったことがあるのですが、今ではイワタニなど色々なメーカーから発売され、寒い時期のキャンプで持っていっている方も増えていると思います。
正直申し上げると、これを点けっぱなしにして寝れば、寝相が悪ければ寝袋に引火しても、なんら不思議ではありません。
ソロキャンプで小さいテントであれば、寝返りを打っただけで寝袋にくっついて、あっという間に燃え広がります。
それと、私の経験ですが、カセットガス式のストーブは点火させるとき不完全燃焼を起こすと、正面から火が燃え上がる場合があります。
Amazonや楽天で、この手の商品はイワタニなどの有名メーカー以外にも、中国製の安いものもかなり流通していて、私の持っているものも安い中国製ですが、点火する際に正面から火が燃え上がる事があったため、使用を控えるようにした経験があります。
ですので、このカセットガス式ストーブを点火するときは、必ず外で点火したほうが良いと思います。
さて、カセットガス式のストーブ以外にも、ガスランタン、シングルバーナー、灯油ストーブなど、テントの中で使用できそうな日を使うツールはたくさんあります。
しかし大前提は・・・
テントは火気厳禁です。
テント内で火を使うことは、なんら推奨されることではありません。
ただ、昨今、ストーブにしても何にしても、コンパクトで性能がいいものがどんどん発売され、テントの中でも気軽に使っているキャンパーがブログやSNS上にたくさんいるので、テント内は火気使用OK!みたいな風に見えてくるかもしれませんが、テントが火気厳禁という前提はなんら変わりません。
「ネット上でみんな使ってるから」と油断してはいけません。
とはいえ・・・
私もそうですが、テント内で火気を使用する人が多いことも事実です。
自分もスノーピークのアメニティドーム内でコールマンの小さいガスランタン使うことがありますし、前室でレインボーストーブ使うこともあります。
友人同士で灯油ストーブ持ち寄ってテント内で冬キャンプすることもあります。
ただ、「慣れてるから大丈夫」ではなく、危険性を前提として、準備は怠らないということが重要です。
例えば、テント内でガスランタンをテーブルの上において使うのであれば、誤って滑らせて倒したりしないよう、スタビライザーなどの滑り止め処置をおこないます。
そして、火も怖いですが一酸化炭素も対策しなくてはいけません。
テント内の換気もそうですが、一酸化炭素警報器は必ず持っていくべきだと思います。
特にレインボーストーブなどの灯油ストーブは熱量はありますが、一酸化炭素は発生する量も多いので、十分な換気も含めて注意が必要です。
さて、カセットガス式のストーブですが、灯油ストーブと違って熱が上ではなく真正面から、というのが危険性を更に高めています。
どうしても使いたいのであれば、ソロ用テントではなく、アメニティドームなどの広めのテントで、スペースを確保して使用したほうが良いと思います。ソロ用テントで使うのはかなり危険です。
シングルバーナーで煮炊きする場合も、滑り止めや転倒防止の処置をしないと、倒しただけでアウトになってしまいます。
さて、炭火ですが・・・
前室では換気を十分に取って、焼肉することありますが、さすがに密閉されたテント内で炭火を使ったら、ただの練炭自殺です。絶対にやめましょう。
おそらく、今年は、TVアニメで、ゆるキャン△がちょっとしたブームになりつつあるので、初心者キャンパーが増えることが予想されます。
そうなると、ブログやSNSで、テント内の火気使用について調べて「あ、使って大丈夫なんだ」と軽い気持ちで使うことで、事故が起きる危険性もあります。
テント内で火気を使用したいのであれば、「使っても大丈夫」なことを調べるのではなく、
事故が起きない使い方を調べてください。
何度も言います。
みんなが使ってるからOKではなく、テントは火気厳禁です。
矛盾しているかもしれませんが、真のキャンパーはこの矛盾を抱えながら、事故が起きない安全な火の使い方を日夜模索しているのです。